金の殻に無理やり入れられたヤドカリ

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金のヤドカリ


当時プリントしていた写真をスキャンしたもので画像が荒いです


ガラスのケースの中には金銀で作った貝


当時のディスプレイの様子

この写真は、2000年〜2001年 ある某大手貴金属会社からの依頼で、東城が作った水槽の中のヤドカリです。
一番上の写真、中央のヤドカリの殻は金で出来ています。

当時その会社は、金を売ろうと「金が宿る(やどる)」というフレーズで、金と銀の殻を作りヤドカリがその殻に入るようにして「金のヤドカリ」として話題にしようと考えました。
さらには丘ヤドカリにも同じように金の殻を無理やり着けさせ注目を集めようと考えていたようです。

はじめは金の殻を水槽の中に入れただけでヤドカリが入るのを待っていたようですが
いつまでたってもヤドカリが金の殻に入る様子がなく、しびれをきらして
なんとヒモでヤドカリの殻をくくりつけ動けないようにしたというのです。
身動きが出来なくなったヤドカリは、仕方なく金の殻に入るしかなくなりました。
そしてしばらくは動いていました。
金の会社の人達は大喜びでした。
「これでうちの会社が人気が出ることは間違いなしだ!」
しかし当たり前のことですが金の毒(重金属)にやられヤドカリさんはすぐに死んでしまいました。

私はこの話を東城から聞いたときにとても悲しく胸が締め付けられ涙があふれ出ました。
自ら金の殻に入らないのはそれが殻として適していないものだとヤドカリ自身が分かって避けているのにもかかわらず、人間の身勝手で無理やりその金の殻に入らないといられないように仕向けるなんて……
なんて残酷なことを平気でするのだろうと。とても悲しくなりました。

普通に生きているヤドカリに(水槽の中に居ること事態、もう普通ではありませんが)
さらに人間の身勝手を押し付け、その小さい命をそこまでして奪わないといけないのでしょうか。
人間の面白い思い付きでちいさな命を犠牲にして何が楽しいのでしょうか……

金と銀は、他の重金属に比べたらイオンとして溶け出すことが少ないのでアクセサリー以外の用途としても昔は歯科で使われたりしていますが、最近では金属アレルギーを引き起こすといわれ歯科でもノンメタル治療が行われています。

私も虫歯で詰め物をしていた時、銀を使っていたことがありましたが、体の不調から詰め物の銀を取り除くと以前より頭痛や眼精疲労がましになった経験があります。

人間は体が大きいので微量の重金属など問題としない場合がありますが、体の小さいヤドカリを含め魚などには致命的な毒だと思います。

自社の宣伝や利益のために金銀で作った殻に無理やりヤドカリを入れるのは「虐待」というほかありません。
このような依頼に今は応じることは絶対にありませんが、虐待のような依頼にはどんな相手にも強い姿勢で断ることが小さないきものを扱っていることへの責任だと私は思います。
ちなみに水草を巻いている鉛も魚達にはよくありません。

今年スケスケ展でガラスの殻に入ったヤドカリを展示するようですが、金銀のような重金属の毒にやられてしまうことはないということですが、できるだけ負担をかけないようなイベントであって欲しいと願っています。

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